監修の先生からのメッセージ

  • クローン病は、若い方に好発し、慢性の経過をたどる病気です。患者数は増え続けていますが、最近では治療も大きな進歩を遂げ、将来に希望を持っていただけることが多くなっています。以前のクローン病の治療は単に患者さんの自覚症状を良くすることだけが治療目標だったのですが、近年の治療の進歩に伴って、自覚症状のみならず、客観的な検査結果の改善を治療目標とするようになってきました。こうしたクローン病に対する検査には、血液検査や造影・CTなどのレントゲン検査がありますが、特に内視鏡による潰瘍の治癒(粘膜治癒)の確認が注目されるようになってきています。
  • クローン病は大腸の他に小腸にも病変が好発する病気で、大腸と異なり小腸は長いため、その内視鏡検査は容易ではなく、入院や苦痛を伴うことが多かったのです。2012年に我が国で保険承認されたパテンシーカプセルを用いて事前に検査することによって、カプセル内視鏡が滞留するような狭窄が消化管にないことが確認できれば、クローン病患者さんでもカプセル内視鏡検査が行えるようになりました。
  • 必要性に応じて、苦痛の少ないカプセル内視鏡検査が安全にクローン病患者さんに施行され、その結果、適切な治療が施されることによって、クローン病患者さんの病状が改善し、生き生きとした日々が送れるようになっていただけることを、心から願っております。
  • 2013年4月
    大阪市立大学医学部 消化器内科 渡辺憲治

監修ドクターのプロフィール

渡辺憲治 (わたなべけんじ) 先生

大阪市立大学医学部 消化器内科

  • 平成 3 年 秋田大学医学部卒業
  • 平成 11年 大阪市立大学医学部大学院卒業
  • 平成 11年 英国オックスフォード大学 Gastroenterology unit留学
  • 平成 18年 大阪市立大学大学院医学研究科 消化器内科学 講師(現職)
専門
  • 炎症性腸疾患の病態、診断、治療
  • 大腸腫瘍性病変の内視鏡的診断と治療
  • 小腸疾患の病態、診断、治療
  • 小腸内視鏡(カプセル内視鏡、バルーン内視鏡)
所属学会
  • 米国消化器内視鏡学会(ASGE)
  • American college of Gastroenterology(ACG)
  • European Crohn’s and Colitis Organisation(ECCO)
  • 日本内科学会
  • 日本消化器病学会(学会評議員、近畿支部評議員)
  • 日本消化器内視鏡学会(学術評議員、近畿支部評議員)
  • 日本消化管学会(代議員)
  • 日本大腸肛門病学会(評議員)
  • 日本消化器免疫学会
  • 日本カプセル内視鏡学会(代議員)
  • 日本大腸検査学会