カプセル内視鏡検査について

飲むだけの使い捨てカプセル

  • カプセル内視鏡は、その名の通りカプセルの形をした内視鏡で、少し大きめの風邪薬を飲むようなイメージのものです。検査を受ける患者さんへの負担が少なく、患者さんにとって受け入れやすい検査といえます。

痛みもなく、入院の必要もない検査

  • カプセル内視鏡の最大の利点は、楽なことです。通常の内視鏡検査では挿入時などに痛みや違和感が生じる心配がありますが、カプセル内視鏡で苦痛を伴うことはありません。胃や腸などの検査を行う場合、通常では空気を送り込みながら、しぼんだ状態の胃や腸を広げることで視野を確保します。一方、カプセル内視鏡では、胃や腸に空気を送り込まずに検査をするので、お腹が張らず、より通常に近い状態での検査が外来でもできます。カプセル内視鏡で検査を行う際には、じっと座っていることはおすすめできません。カプセルの進み具合が遅くなってしまうからです。むしろ普通の生活のように適度に動いたほうが良いでしょう。

小腸疾患を診断

  • 検査の困難な小腸の部位に粘膜の異常所見があったとします。そのような場合にカプセル内視鏡を使うと、レントゲンでもわかりにくい小さな潰瘍や、びらんをみつけることができます。通常の内視鏡検査のように、検査を行う際に特別な技術は要しません。このように、担当医師にとってもカプセル内視鏡は非常にメリットのある検査方法といえます。一方で、検査画像の読影にはある程度の時間がかかり、画像から診断を下すにも、一定の経験を積むことが必要です。
    また、カプセル内視鏡は狭窄のある患者さんに使用すると滞留を起こす可能性もあるので、消化管開通性確認用カプセル(パテンシーカプセル)を事前に飲んで開通性があるかどうかを確かめます。

症例編

患者さん―症例1―

  • カプセル内視鏡検査によって、発症4カ月で早期診断されたクローン病患者さん(小腸型)のカプセル内視鏡所見です。小腸造影検査では描出されなかった縦走潰瘍の一部が描出されています。
    こうした比較的小さな病変の描出はカプセル内視鏡が優れているとされています。

患者さん―症例2―

  • 高齢で発症した出血を繰り返すクローン病患者さんのカプセル内視鏡像です。 クローン病に特徴的な縦走潰瘍が描出されており、左端では出血所見も認められます。
    カプセル内視鏡は、世界80カ国以上で使用されている検査法で、クローン病の潰瘍の程度を確認する他、こうした出血の原因を調べるためにも用いられています。

患者さん―症例3―

  • クローン病の小腸潰瘍が、レミケードによって粘膜のひきつれを伴って治癒したカプセル内視鏡像です。
    治療の効果判定にもカプセル内視鏡は有効です。